第1081回例会報告 (2017年12月20日)

司会

村社会員

点鐘

栗山義広会長

ロータリーソング斉唱

「それでこそロータリー」

「四つのテスト」唱和

ソングリーダー:佐久間裕章会員

「ロータリーの目的」唱和

本多信雄副会長

来賓・
ゲストスピーカー紹介

栗山義広会長

ゲストスピーカー 糸日谷秀幸様

ビジター紹介

西野会員

嶋村文男様(東京東江戸川RC)

会長報告

栗山義広会長

・公益財団法人ロータリー米山記念奨学会より、東京臨海RCに第11回米山功労クラブの感謝状が届きました。

・今井会員「本クラブ11回目の功労クラブとなりました。1回は100万円、通算で1,100万円を米山奨学会に寄付したということです。つぎは12回を目指し、皆さんと米山奨学会を支持していければ幸いです。宜しくお願いします。」

・会長スピーチ「今月は疾病予防と治療月間です。皆さんご存知のポリオ撲滅がロータリーの活動でもっとも有名な物のひとつとして取り上げられていますが、ロータリーの友に大変興味深い記事がありましたので、共有させていただきます。横組み14ページのを紹介しますと、インドと先ほど東京東江戸川RCさんが支援しているミャンマーの間にある国、バングラディッシュのお話です。年収が一人当たり150ドルと大変厳しい国で、特に井戸水に砒素が含まれているので、きれいな水が飲めず、この影響で国民の寿命が60歳を切っています。それをロータリークラブで改善できないか?という内容が記載されています。国内では、高血圧、脳溢血、糖尿病、色々病気の予防ということで取り組んでいることがあります。ロータリーというのは、自分が立ち上がればいろんなことが出来るということを、知っておいてください。」

幹事報告

高橋映治幹事

・次週12月27日(水)は特別休会です。次回例会は、2018年1月10日(水)18:30開始の夜間例会です。

・12月の理事役員会議事録を会員皆様のメールボックスに配布しました。

・地区大会の登録料の納入をお願い致します。

・一般財団法人比国育英会バギオ基金より、2016年度事業報告書が届きました。

・第54回インターアクト年次大会報告書が届きました。

卓話

㈱日本健康アカデミー 代表取締役 糸日谷秀幸様

卓話

『サプリメントの素朴な疑問に答える 』

みなさん本日は宜しくお願いいたします。
私の活動からお話させていただきます。手元の資料(下写真参照)を見ていただければわかるように、サプリメントの企画・開発・コンサル、社員教育、セミナー講師、テレビ出演、健康雑誌への執筆などを中心に行っております。

本日お話のテーマは3つです。
・サプリメントは効果があるのか?
・価格差があるのは?
・サプリメント賢い飲み方は?
となります。

1.効果がない
書籍やTVのドクターの発言で目立ちます。週刊誌などでも誇大広告や、効かないサプリなどの記事が多く、果たしてどうなのか?ということでいくつか例を挙げます。
例えば、納豆に含まれるナットウキナーゼという酵素は胃で分解されるので効果がないといわれています。
間違いだらけの健康常識という番組でも、あるドクターが話していました。胃の中で分解、血栓が解けたデーターがない、という発言でした。これについて専門的にはどうかという解説をします。
試験管ではないですが、シャーレーの中で納豆菌が血栓を溶かすのが事実。そして胃液で分解されても、効果がないとはいえない。理由は、ナットウキナーゼは胃で分解されますが、分解物が腸から吸収、それが血液中に入る。プラスミン(血栓溶解酵素)が活性します。それが結果的に血栓を溶かします。その原因として、プラスミンがウロキナーゼを増やす、TPAも増やす、という2つがあります。結果的に血栓を溶かすという、間接的なメカニズムを持っています。
ただし本当に血栓が解けたか、血管に内視鏡を入れて調べるわけには行かないのですが、血中のFDPとういう血栓が解けたかわかる数値で判断が出来ます。
まず納豆を食べる前のFDPの量を調べます。食べた後、2時間おきにそれぞれ血を取ると、2~4時間後に血栓が解けたのを確かめられます。確かに、納豆を食べると血栓を溶かすのは事実です。
これにより2つわかることがあります。毎日食べてるとFDPが減ることから、毎日食べることが大事です。また2~4時間後に分解されること、そして寝てるときに血栓ができるので、夜食べるほうが効果が高いということがわかります。これにより、朝方の心筋梗塞や脳梗塞を防げます。
実際に、高血圧の人にナットウキナーゼを摂取させると血圧が下がった、高脂血症の方にナットウキナーゼとベリー麹を摂取してもらうと、コレステロールの減少にも効果があります。
ナットウキナーゼをサプリメントでとる場合は2000FU/日が目安です。1パックで1500FUなので少し足りない。1日1パック半を食べることが必要です。
そしてコラーゲンですが、よく批判されています。胃で溶けてアミノ酸に分解されてしまうので、食べても意味がないといわれます。美肌に役に立つというデーターが出ています。
ゼリーでもゼラチンでも効果がありますが、より低分子、例えばコラーゲンペプチド、分子量が低いコラーゲンのほうが効果が高いという結果が出ています。これはコラーゲンを構成するアミノ酸のうちのひとつ、ヒドロキシプロリンは胃の消化酵素で分解されにくく、摂取した1/3はペプチドの形のまま体内に吸収され、人間の細胞は錯覚を覚え、ペプチドが増えたのはコラーゲンが壊れたから?と、だったら新しいコラーゲンを作らなければならない、とうシグナルを細胞に送り、コラーゲンが作られるというメカニズムです。
従来は、プラモデル理論。食べた物がそのまま材料になり、組み立てられると思われていました。食べた物が分解されて、材料がそろっているので、体内で再構築されるものと思われていました。
今日では、シグナル理論が正しいといわれています。ただサプリメントを批判する人は、プラモデル理論のまま否定する人が多く、髪の毛食べたら髪の毛できるでしょ?のような極端な話になっています。実際のメカニズムは、シグナル理論で考えます。
アミノ酸ではなく、ペプチドで吸収され、繊維芽細胞の活性化が重要で、合成が高まるということです。ようは、繊維芽細胞を刺激さえすれば、コラーゲンは増えるということでもあります。ヒアルロン酸をペプチド化したタイプであったら、コラーゲンを増やすことができます。
サプリメントは効果が無いといわれていますが、血栓を溶かすし、美肌に役に立つというお話でした。

2つ目の価格差についてです。
品質や加工の違いがあるので当然です。たとえば魚の脂の抽出です。熱をかけると酸化物質が増えます。体に入るのをかんがえれば、どちらがいいか?ただその費用は3倍かかります。それが商品の価格に影響されます。
田七にんじん。これは品質でランクわけされています。中国では13等級にわかれており、1~3級は中国で消費されるため、日本には4~5級がやっと入ってくることになります。これをメーカーに問い合わせすると、そのメーカーが本当のことを言っているか分かります。
ブラジル産のプロポリスが有名ですが、実はSからEランクの6等級にわかれています。価格では3倍の差がついています。プロポリスの採取方法は巣箱の縁を金箆で取った、板状のものがプロポリスです。この板が大きい、色が濃い(有効成分のフラボノイドの量が多いと濃い)と等級が高くなります。
イチョウ葉エキス。ボケや血液をさらさらにします。ただしギンコール酸というアレルギー物質をふくんでいるので、それを除去してないものが出回り摂取すると赤い湿疹が出たりします。これらを除去していないものの原価を1とすると、5ppm以下に減らした物は2倍、国産は4倍、さらに国産で1ppm以下に減らすと5倍というふうに変わってきます。原価で5倍というと小売価格で10倍違うということになり、1桁価格が変わってしまいます。
グルコサミン。大きく分けると塩酸塩とN-アセチルがあり、同じ物でも中国産やインド産がありこれを1とすると国産は2になります。N-アセチルの化学合成品は4倍、天然は10倍となります。天然品とは、蟹とか海老の殻を酵素分解して、抽出した物です。

さて3番めの賢い飲み方についてです。
グルコサミン、ルテインは、早目の対応が必要です。我慢していると軟骨が減りすぎ、修復できなくなります。ルテインも白内障にいいですが、水晶体が白くなると透明に戻せないためです。
ブルーベリーは、食品で食べると問題点。イソフラボン、ペプチド類は先に検査したほうが賢いです。
ブルーベリーは、目の疲れや眼精疲労に良いといわれています。果実やジャムを食べればいいのか?と質問を受けます。眼精疲労にいい有効成分はエキスとして、180mg/日です。これを生の果実で摂ると90g、ジャムだと60g。カロリーの取りすぎや糖尿病の原因になり現実的ではありません。サプリメントのほうがじつは経済的です。
大豆イソフラボン。女性ホルモンにはたらきかけ、更年期障害に効果があるといわれています。イソフラボン自体の働きは弱いです。イソフラボンを食べると腸内細菌により、エクオールという物質に代わります。だたエクオールを持っている人はアジアで50%しかおらず、白人では30%となります。ネットでソイチェックという尿検査により、腸内細菌を持っているか調べられます。
ペプチド類です。血圧を下げる効果があります。アミールSやゴマ麦茶が有名です。ACEの阻害作用で血圧を下げる。ACE遺伝子に異常ない人のみ効果があります。ゴマ麦茶を飲んでも血圧が下がらないので、ごまかし麦茶だ!と文句を言う人がいますが、これが原因なんです。じつは高血圧に関与する遺伝子は7つあるので、ACEはそのうちのひとつに過ぎない。なので、遺伝子検査で自分がどの遺伝子を持っているか調べることが大事です。ACEが遺伝子検査にひっかかった人は、血管が収縮しやすく高血圧になり易いので、血管を広げるには30分の運動が効果的で、アミールSなどのサプリメントを摂るといいです。
ATG(アンジオテンシノーゲン)の遺伝子を持っている人のほうが、日本人で最も多いです。これは塩分を取りすぎると血圧が高くなるタイプです。私もこの遺伝子に引っかかりました。食事の塩分の摂りすぎに注意し、1日6g未満を目安にします。また食物繊維が塩分の吸収を防ぎ、カリウムを摂るとナトリウムの排出を手助けするので、食事のときに意識することが大事になります。
β2ブラージジン受容体。このタイプの人は血管が広がりにくく、やはり1日30分以上の運動、あとはカルシウム・マグネシウム・イチョウ葉エキスなどを積極的に摂ることが大事です。
じつは遺伝子要因の割合というのは、意外と病気の中にも関与されています。Ⅱ型糖尿病などは生活習慣病と思われるのですが、4人に1人は遺伝的に糖尿病になっている人です。
(例:胃がん28%、大腸がん35%、Ⅱ型糖尿病26%など)
ネットで遺伝子検査を積極的に受け、遺伝子検査と血液・尿検査をし、その結果に基づいたカウンセリング(食事、運動、サプリなど)。3~6ヵ月後カウンセリング、また検査、カウンセリングを繰り返すことが必要です。

最後に、健康寿命を延ばすということを目的にしてほしいと思います。平均寿命と健康寿命の差が寝たきりの時間。死ぬまで元気で、ピンピンコロリが皆な幸せだと思います。
日本は昔邪馬台国といわれていましたが、今は病大国(やまいたいこく)です。転ばぬ先の予防医学が大事だと思います。
いつやるの、いまでしょ?

糸日谷秀幸様資料

点鐘・閉会

栗山義広会長

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